「エアコンの電気代を見てゾッとした経験はありませんか?」
夏は暑さをしのぐために、冬は寒さをしのぐために、エアコンは私たちの生活に欠かせない家電です。しかし、気になるのはやはり電気代。特に最近は電気代の高騰が続いており、エアコンを使うのをためらう方も多いのではないでしょうか。
「この夏、エアコンの電気代を気にせず快適に過ごしたい!」
そう思っているあなたに朗報です。この記事では、エアコンの電気代を賢く節約する方法を12個、節電効果の高い順番にご紹介します。
この記事を読めば、以下のことがわかります。
- 最新の省エネエアコンで、快適な暮らしを
- 断熱対策で、一年中快適な温度をキープ
- 契約アンペアを見直して、基本料金ダウン!
- 電力会社を見直して、お得なプランを選ぼう!
- 適切な温度設定で、快適&省エネ
- サーキュレーターを賢く使って、効率アップ!
- 運転モードを使いこなして、賢く節電
- 室外機は直射日光を避けて設置しよう
- エアコンの風向きを調整しよう
- こまめなスイッチの入切はNG!
- フィルター掃除で、エアコンを長持ちさせよう
- 定期的なメンテナンスでエアコンの寿命を延ばそう
この記事を読めば、電気代を大幅に節約できるだけでなく、環境にも優しく、家計の負担を減らすことができます。
この記事の監修者「taichan」
エアコンの困った解決!15年以上の実績を持つ空調のプロ「taichan」があなたの快適な暮らしをサポートします。大学院でヒートポンプの研究を行い、特許も複数取得。大手電機メーカー勤務後はエアコン取付修理の実務経験も積んでいます。エアコン選び、使い方、故障・トラブル、クリーニング、省エネまで、どんなお悩みにもお答えします。【保有資格】電気主任技術者、電気工事士、冷凍機械責任者など
エアコンの節電効果の高い対策5つ
まずはじめに、節電効果の高い方法から5つ紹介します。
1.最新の省エネエアコンで、快適な暮らしを
10年以上使っているエアコンはありませんか?最新の省エネエアコンは、旧型と比べて消費電力が大幅に削減されています。買い替えを検討することで、電気代を大幅に節約できる可能性があります。
例えば、日本冷凍空調工業会によると、10年前のエアコンを最新の省エネモデルに買い替えると、年間約2000円以上も電気代が安くなるケースもあります。
>>気になる消費電力量は・・・|家庭用エアコン
エアコンの買い替えは、初期費用はかかりますが、長い目で見ると電気代の節約につながります。省エネ性能が高いエアコンを選ぶことで、より効果的に電気代を節約できます。
2.断熱対策で、一年中快適な温度をキープ
窓に断熱フィルムを貼ったり、カーテンやブラインドを活用したりすることで、室内の温度変化を抑え、エアコンの負担を減らすことができます。ちょっとした工夫で、電気代を節約しながら快適な空間を作れます。
窓の断熱リフォームを行うと、冷暖房費が年間最大18000円も削減できるという試算もあります。
>>設計士ブログ先進的窓リノベ事業2024
窓の断熱対策はエアコンの効率を上げるだけでなく、冬場の結露対策にもなります。結露はカビの原因となるため健康面からも断熱対策は重要です。
3.室外機は直射日光を避けて設置しよう
室外機は、エアコンの心臓部ともいえる重要な部分です。室外機が直射日光にさらされると、熱交換効率が低下し、余分な電力を消費してしまいます。室外機は、日陰や風通しの良い場所に設置するようにしましょう。もし日陰がない場合は、市販のカバーやシェードなどを活用して、直射日光を遮るようにしましょう。
室外機周辺に物を置かないようにしましょう。室外機の吸排気を妨げてしまい、効率が下がってしまう可能性があります。
4.契約アンペアを見直して、基本料金ダウン!
契約アンペア数が高いと、基本料金も高くなります。家族構成やライフスタイルに合わせて契約アンペア数を見直すことで、無駄なコストを削減できるかもしれません。契約アンペア数を1段階下げるだけで、年間約1,500円〜4,000円の基本料金を節約できる可能性があります。
契約アンペア数を下げる場合は、ブレーカーが落ちないか確認が必要です。エアコンを含めた家電製品の消費電力を確認し、無理のない範囲で契約アンペア数を下げるようにしましょう。
5.電力会社を見直して、お得なプランを選ぼう!
電力自由化により、様々な電力会社から自分に合ったプランを選べるようになりました。CO2排出量が少ないプランや、ポイントが貯まるプランなど、各社独自のサービスも提供されています。比較検討して、お得なプランを見つけましょう。電力会社を切り替えることで、年間数千円から数万円の電気代節約になるケースもあります。
電力会社を選ぶ際は、料金だけでなく、契約期間や解約金なども確認するようにしましょう。自分に合ったプランを選ぶことが大切です。
【豆知識】エアコンの電気代、自分で計算してみよう!
エアコンの電気代を計算するには、以下の式を使います。
1時間あたりの電気代 = 消費電力 (kW) × 電力料金単価 (円/kWh) × 1 (時間)
例えば、消費電力0.5kWのエアコンを1時間使った場合、電力料金単価が31円/kWhだとすると、15.5円になります。
エアコンの消費電力は、機種や運転モードによって異なります。取扱説明書を確認するか、メーカーのウェブサイトで調べるようにしましょう。
今すぐできるエアコンの節電対策7つ
次に、比較的簡単にできるエアコンの節電術を紹介します。
6.適切な温度設定で、快適&省エネ
エアコンの電気代を抑えるために最も重要なのが、適切な温度設定です。夏は28℃、冬は20℃を目安に設定しましょう。たった1℃温度を変えるだけで、約10%の省エネ効果が期待できます。環境省によると、冷房の設定温度を1℃高くすると、年間で約940円の節約になるという試算もあります。
>>無理のない省エネ節約 – 資源エネルギー庁 – 経済産業省
夏場の設定温度は28℃がおすすめです。ただし、湿度が高い日や、熱中症リスクが高い場合は、無理せず温度を下げましょう。体感温度は個人差があるので、自分が快適だと感じる温度を見つけることが大切です。
7.サーキュレーターを賢く使って、効率アップ!
エアコンとサーキュレーターを併用することで、冷暖房効率を大幅に向上させることができます。エアコンから少し離れた場所にサーキュレーターを設置し、風を循環させることで、部屋全体の温度ムラをなくし、快適な空間を作ることができます。これにより、設定温度を上げても涼しく、もしくは暖かく感じることができ、結果的に電気代の節約に繋がります。
サーキュレーターの風は、エアコンの風が行き届かない場所に風を送るように設置するのがポイントです。
8.運転モードを使いこなして、賢く節電
エアコンには冷房、暖房、除湿、送風などの運転モードがありますが、それぞれ消費電力が異なります。
- 冷房と除湿:
部屋の温度を下げたい場合は、除湿より冷房の方が運転効率が高くなり、電気代を節約することができます。 - 除湿:
「弱冷房除湿」と「再熱除湿」があり、「弱冷房除湿」の方が電気代は安くなります。ただし、「弱冷房除湿」は部屋の温度を下げながら除湿を行うため、梅雨の時期などは部屋が寒くなってしまうことがあります。 - 送風:
送風は最も電気代がかからないモードです。部屋の温度を下げる機能はなく、扇風機のような使い方となります。
これらの運転モードを上手に使い分けることで、快適性を保ったまま電気代を節約できます。
9.エアコンの風向きを調整しよう
エアコンの風向きを調整することで、冷暖房効率を上げることができます。冷たい空気は下に、暖かい空気は上に溜まる性質があるため、夏は風向きを上向きに、冬は風向きを下向きにするのが効果的です。
風向きだけでなく、風量も調整しましょう。風量を「自動」にすることで、エアコンが自動的に最適な風量を調整してくれます。
10.こまめなスイッチの入切はNG!
「こまめに電源を切った方が電気代が安くなる」と思っていませんか?実は、短時間の外出であれば、つけっぱなしの方が電気代が安くなることもあるんです。エアコンは、運転開始時に最も多くの電力を消費します。こまめにオンオフを繰り返すと、そのたびに多くの電力を消費してしまうため、結果的に電気代が高くなってしまう可能性があります。
外出時間が1時間以内であれば、エアコンはつけっぱなしの方が省エネになることが多いです。ただし、外出時間が長い場合は、電源を切った方が良いでしょう。
11.フィルター掃除で、エアコンを長持ちさせよう
エアコンのフィルターは2週間に1回を目安に掃除しましょう。フィルターが汚れていると、エアコンの性能が低下し、余計な電力を消費してしまいます。定期的なお手入れで、エアコンを効率的に使い、電気代も節約できます。
フィルター掃除を怠ると、冷暖房効率が最大11%も低下し、電気代が年間約990円も余分にかかってしまうというデータもあります。
>>無理のない省エネ節約 – 資源エネルギー庁 – 経済産業省
フィルター掃除は、掃除機でホコリを吸い取るだけでなく、水洗いもしましょう。水洗いすることで、油汚れなども落とすことができ、より効果的にフィルターを清潔に保てます。
12.定期的なメンテナンスでエアコンの寿命を延ばそう
エアコンも機械なので、定期的なメンテナンスが必要です。プロの業者による点検やクリーニングを定期的に行うことで、エアコンの寿命を延ばし、故障による買い替えを防ぐことができます。また、エアコン内部の汚れを取り除くことで、効率的な運転が可能になり、電気代の節約にもつながります。
エアコンのクリーニングは、自分で行うこともできますが、内部の汚れまでは落としきれないことがあります。プロの業者に依頼することで、エアコン内部まで徹底的にクリーニングしてもらい、より効率的な運転を促し、電気代の節約に繋げましょう。
プロが教える!エアコンの電気代節約Q&A
- Qエアコンの電気代が高いと感じています。古いエアコンを使っているのが原因でしょうか?
- A
はい、古いエアコンは最新の省エネモデルに比べて消費電力が大きいため、電気代が高くなる可能性があります。10年以上使用しているエアコンは、買い替えを検討することで電気代を大幅に節約できる場合があります。
エアコンの買い替えは初期費用はかかりますが、長い目で見ると電気代の節約につながります。省エネ性能が高いエアコンを選ぶことで、より効果的に電気代を節約できます。
- Qエアコンの機種によって電気代は大きく変わりますか?
- A
はい、エアコンの機種によって電気代は大きく変わります。同じ消費電力であっても、省エネ機能の有無や性能によって電気代が変わってきます。エアコンを選ぶ際は、省エネ性能が高いものを選ぶようにしましょう。
エアコンの選び方ひとつで、電気代は大きく変わります。購入前にカタログやウェブサイトなどで、年間消費電力量やAPF(通年エネルギー消費効率)といった省エネ性能を示す数値を確認しましょう。
- Q電気代を節約したいのですが、設置場所についてアドバイスはありますか?
- A
室外機の設置場所を工夫することで、エアコンの運転効率を高め、電気代を節約することができます。
- 直射日光が当たる場所は避ける:
室外機が直射日光に当たると、冷却効率が下がり、消費電力が上がります。 - 風通しの良い場所に設置する:
室外機の周りに物が置かれていると、熱がこもりやすくなり、消費電力が上がります。 - 冷房の場合は、日陰で涼しい場所に設置する:
特に西日が当たる場所は避けましょう。 - 暖房の場合は、北風が直接当たらない場所に設置する:
北風が室外機に直接当たると、室外機のファンの回転が不安定になり暖房効率が低下します。
設置場所について迷う場合は、エアコンの設置業者に相談することをおすすめします。
- 直射日光が当たる場所は避ける:
エアコンの設置場所によって、電気代の差は年間で数千円になることもあります。設置場所を工夫することで、効率よくエアコンを使用し、電気代を節約できます。
- Qエアコンの電気代を節約したいけど、設定温度を上げると暑くて耐えられない場合はどうすれば良いですか?
- A
設定温度を上げても快適に過ごすためには、以下の方法がおすすめです。
- サーキュレーターや扇風機を併用する:
エアコンの風を循環させることで、体感温度を下げることができます。 - 遮熱カーテンやブラインドを使う:
日差しを遮ることで、室内の温度上昇を抑えられます。 - 服装を工夫する:
吸湿速乾性のある素材の服を着たり、涼しい素材の寝具を使ったりすることで、体感温度を下げられます。
- サーキュレーターや扇風機を併用する:
空調服(ベストにファンが付いているもの)やネッククーラー(首にかけるタイプのポータブル扇風機)も、エアコンの節電対策に活用可能です。
まとめ
この記事では、エアコンの電気代を賢く節約する12の方法をご紹介しました。どれも今日から実践できるものばかりです。適切な温度設定やサーキュレーターの活用、こまめなフィルター掃除といった基本的なことから、最新の省エネエアコンへの買い替え、契約アンペアの見直し、電力会社の切り替えといった一歩進んだ節約術まで、幅広く解説しました。
これらの方法を実践することで、エアコンの電気代を大幅に節約できるだけでなく、地球環境にも貢献できます。快適な室内環境を維持しながら、賢く節電し、家計の負担を軽減しましょう!
エアコンの電気代節約は、日々の積み重ねが大切です。今回ご紹介した方法を参考に、自分に合った節約方法を見つけて、快適な夏を過ごしましょう!
エアコンの電気代にお悩みの方は、ぜひこの記事で紹介した方法を試してみてください。きっと、あなたにぴったりの節約方法が見つかるはずです。