エアコンの室外機を壁掛けした時、室内に不快な騒音振動が伝わってきませんか?
音としてはめちゃくちゃ大きい感じではないのですが、低い「ブゥーン・・・」という感じで、この音がなっているとなんだか気分が悪くなってきたりしてしまいます。
どうにか騒音振動を解消できないかいくつかの騒音対策製品を実験した結果、耐震ジェル(約1000円)を使うことで、あの気になる音をかなり低減することに成功しました。
今回は、エアコンの室外機を壁掛け騒音対策について、詳しくお話していきます。
この記事の監修者「taichan」
エアコンの困った解決!15年以上の実績を持つ空調のプロ「taichan」があなたの快適な暮らしをサポートします。大学院でヒートポンプの研究を行い、特許も複数取得。大手電機メーカー勤務後はエアコン取付修理の実務経験も積んでいます。エアコン選び、使い方、故障・トラブル、クリーニング、省エネまで、どんなお悩みにもお答えします。【保有資格】電気主任技術者、電気工事士、冷凍機械責任者など
【対策その1】防振ゴム
まずはじめに試してみたものは、モノタロウという通販サイトで売られている防振ゴム(約200円/個)です。
これを4つ購入して、エアコンの室外機の足の部分に取り付けてみました。
取り付けは簡単で、元々室外機に取り付けてあるゴムのボルトを取り外して、その標準ゴムの上から挟み込む感じで、今回購入した防振ゴムを取り付けていくだけです。
ここで、ゴムを固定する下側のボルトは今回購入した防振ゴムに付属のナットでOK(13mmのスパナ)なのですが、上側を固定するためのボルトは付属でなかったため、M8のボルト(13mmのスパナ)をホームセンターなどで購入して取り付けなければなりませんでした。
4つ全ての足に防振ゴムを取り付けることができたら、早速エアコンを運転してみました。
「おおっ、どういうこと!?」
本当にがっかりなのですが、室外機の振動は対策ゴムを取り付けてもこれまで通りガンガン室内側に伝わってきています。
私の体感的な変化はなくても、何か音に変化が合ったのではと思って、スマホで簡易的に騒音の周波数特性を分析できるもので、対策前後の波形(室内で測定)を見てみました。
エアコンOFF時
エアコンOFF時は全ての周波数(Hz、横軸)でー80dB以下で、部屋の中は静かな状態です。
防振ゴム取り付け前(基準データ)
標準ゴムのままエアコンをONすると、不快に感じている低音域(横軸の70~80Hz)あたりで騒音レベルがー60dBを超えてしまっています。
こうやって測定機を使って確認してみると、不快な騒音の原因がよくわかりますね。
防振ゴム取り付け後
測定結果より、先程の標準ゴムの場合より防振ゴムのほうが3~4dBほど低い音の騒音は低減されています。
でも、体感的にはまだまだ不快な低音が室内にしっかり伝わってきているので、この状態ではうまく対策できたとは言えません。
次のページでは、防振ジェルを使ったエアコン室外機の騒音対策についてお話していきます。