「あれ?暖房をつけているのに、なぜか冷たい風が出てくる…」
冬の寒い日にエアコンから冷たい風が出てきたら、本当に困りますよね。もしかして故障?修理費用はいくらかかるの?と不安になる方もいるかもしれません。
でも、ご安心ください!この記事では、エアコンの暖房の風が冷たい原因と、その対処法をプロがわかりやすく解説します。
この記事で分かることはこちら!
エアコンのプロが答える!お悩み相談室【暖房が効かない】- 無料相談事例公開 –
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▶ステップ1:状況確認
エアコンが暖かくならない場合の故障診断を行います。
エアコンが暖かくならないのですね。まずは今の状態の確認を行いますので、以下の中から症状を選んでください。
エアコンが温まる仕組み
エアコンは空気の熱を室内機と室外機の間で移動させるという仕組みで暖房を行っています。
1. 冷媒の加熱:
エアコンの室外機には、「冷媒」と呼ばれる特殊なガスが入っています。暖房運転時、室外機は外気から熱を吸収し、その熱を使って冷媒を高温・高圧の状態にします。
2. 熱交換:
高温・高圧になった冷媒は、室内機に送られます。室内機には「熱交換器」があり、ここで冷媒の熱が室内の空気に移動します。
3. 温風の送風:
熱交換器で温められた空気は、ファンによって室内に送風されます。
これが、エアコンから暖かい風が出てくる仕組みです。
このようにエアコンは少し複雑なメカニズムで動いているため、ちょっとしたことが原因で効きが悪くなってしまうことがあります。
自分でできる!エアコンの暖房の風が冷たい時の点検項目
エアコンの効きが悪くなってしまっても、簡単な設定やメンテナンスをやり直せば、エアコンが元通り効くようになる可能性があります。
まずは、以下の6つの項目をチェックしてみましょう。
エアコンが突然使えなくなった時、まず疑うべきはリモコンの電池切れです。
例えば、最近リモコンの液晶画面の表示が薄くなってきた、リモコンをエアコンに近づけないと反応しなくなった、などの症状があれば、電池切れの可能性が高いでしょう。
電池交換の手順
- リモコンの裏蓋を開け、古い電池を2本とも取り外します。
- 新しい電池を2本、正しくセットします。
- リモコンのリセットボタンを、ボールペンや爪楊枝の先などで押します。
- エアコンに向けてリモコンを操作し、動作を確認します。
これでエアコンが動作すれば、原因は電池切れだったということになります。
電池交換で注意すべきこと
電池交換の際に、電池から液漏れが発生し、リモコンの端子部分が腐食している場合があります。 この場合は、小さなマイナスドライバーや金ヤスリ、ティッシュペーパーなどで、腐食部分を丁寧に清掃してから新しい電池をセットしましょう。
エアコンの暖房は、部屋の温度が設定温度になると温風を停止する仕組み(送風運転のみ、室外機は停止)になっています。
節電のために設定温度を低めにする場合もありますが、暖房の効きが悪い場合は設定温度を23℃以上に設定し、室内機から温風が出続けるように変更してみましょう。
運転モードが冷房や除湿、送風などになってしまっていると、いくら設定温度を上げてもエアコンから暖かい風が出なくなってしまいます。
念のため、リモコンの運転切り替えボタンを押して、運転モードを暖房や自動に切り替えてみて下さい。
運転切り替え直後は5~10分ほど温風が出てくるまで時間がかかりますので、しばらく待つようにしましょう。
冷房は冷えるのに暖房だけが効かないという場合は、こちらの記事が参考になります。
エアコンは室外機が動いていないと室内機から暖かい風が出てこない仕組みになっています。
エアコンの電源を入れたら室外機のところに行き、①室外機のファンが回っていること、②室外機の中にある圧縮機が起動していること(ブゥ~~ン・・・というような低い音がしているか)を確認して下さい。
室外機が動かないまたは運転中に室外機が途中で止まってしまうような場合は、こちらの記事が参考になります。
冬場の暖房運転の場合、室内機には高温高圧の冷媒ガスが流れ込んできています。
室内機側のエアコンフィルターがあまりにも汚れてしまっていると、冷媒ガスの圧力が上がりすぎてしまってエアコン本体が途中でエラー停止して風が出なくなってしまうことがあります。
長い間エアコンフィルターを掃除していなかったという場合、掃除機などを使ってフィルターに付いたホコリを掃除してエアコンを再始動し、しばらく様子を見て下さい。
冬場の暖房だけに限った話ですが、エアコンの場合、霜取り運転と呼ばれる室外機についた霜を溶かすプログラムが作動している場合があります。
除霜運転中は、室内機のファンは停止、または微風となり、室外機は圧縮機は動作している(ブゥーンという低い音はなっている)ものの、室外機のファンは停止している状態になっています。
一般的には、霜取り運転は「暖房(数時間)→除霜運転(数分)→暖房・・・」というパターンで行われます。
室内機は動いていないけど室外機からはブゥーンという音がしている場合、しばらく待っていれば暖房が開始されますのでこれはエアコンの故障ではありません。
これらのチェック項目を試しても暖房の風が冷たい場合は、残念ながら故障の可能性があります。修理費用や修理依頼の方法など、さらに詳しい情報については、記事後半の「エアコンが風が出ない時の故障原因と修理費用」の章をご覧ください。
自主点検後のエアコンの効きのチェック手順
エアコンの点検お疲れ様でした。
ここで一度エアコンの吹き出し口に手をかざして、ちゃんと温風が出ているか確認してみてください。
ここまでの手順でエアコンの効きが戻った場合、しっかりと温まった風が手を押し返すぐらいの勢いで吹き出してきているはずです。
この時点でまだ風が暖かくないという場合、もう少し本格的な点検(場合によっては修理)が必要となってきますので、記事の後半でお話していきます。
エアコンのリセット方法
エアコンが効かない場合は、エアコン本体のリセットを試してみましょう。
エアコンは、強いノイズを受けたり、ちょっとしたことが原因で誤作動を起こし、ちゃんと動かなくなることがあります。エアコンが動かない場合は、一度下記の手順で本体をリセットしてみてください。
エアコンのリセットは、リモコンのボタンではなく、電源プラグを抜いて行います。リモコンのリセットボタンは、リモコンの電池交換後などに使用します。
1. エアコンをOFFにする
エアコンが動いている場合はリモコンでエアコンの電源をOFFします。
運転ランプやタイマーランプが点滅して既にエアコンの動作が停止してしまっているような場合は、そのまま次のステップに進んでください。
2. 室内機の電源コードを抜く
次に、エアコンの電源コードを抜きます。
電源プラグが高いところで抜き差ししにくい場合などは、分電盤の中にあるエアコン回路のブレーカーを落としてもOKです。
ブレーカーのマークの意味は「ー」で通電、「◯」で開放(電気を遮断)となっています。
ルームエアコンの場合、電源は室内機側のコンセントのみとなっていますので、ここまで作業ができたらエアコンに流れる電気は遮断できたことになります。
3. 5分後に電源を入れ直す
エアコンの電源を落としてから5分後にコンセント(ブレーカー)を挿し入してください。
ルームエアコンの場合、電源コンセントは室内機のところに一箇所しかないため、この操作を行うことで、室内機だけではなく室外機の方も同時にリセットすることができます。
応急運転ボタンによる動作確認方法
エアコン本体に問題がないかを確認するために、「応急運転ボタン」を押してみましょう。
応急運転ボタンは、エアコン本体にある、通常は小さくて目立たないボタンで、リモコンを使わずにエアコンを起動できる機能です。
応急運転スイッチの使い方
ルームエアコンには「応急運転スイッチ」というものが室内機本体の下側や前面パネルを開いたところについていて、この応急運転スイッチを使えば、リモコンを使わずにエアコンを起動する事ができます。
- 取扱説明書をよく読み、応急運転ボタンの位置を確認します。
- ボタンが小さい穴に隠れている場合は、細い棒などを使って押します。
- 応急運転ボタンを押すと、エアコンが起動します。起動する運転モードや設定温度は、メーカーや機種によって異なります。
応急運転後の確認
エアコンの応急運転を行った後、以下の点を確認してください。
- 室外機が動き出したか
- 暖かい風が出ているか
応急運転スイッチでエアコンを起動しても効きが悪い、またはエアコンのランプが点滅してちゃんと動かない場合、エアコンにエラーが発生してる可能性が高いでしょう。
スマート診断ナビ(使用年数や設置状況などを入力するだけで、簡単に診断できます)で、エアコンが修理できるかチェックしてみよう!
エアコンの風が暖かくない原因:ガス漏れ、室外機の汚れ…
室内機から吹き出してくる風が暖かくない原因は、ガス漏れ、室外機の汚れ、コンプレッサーの性能低下などが考えられます。
冷媒ガス回路にエアコンが効かなくなる原因がある可能性が高いでしょう。
【原因1】冷媒ガス漏れ
エアコンの効きが悪いと感じたら、ガス漏れを疑ってみましょう。
ガス漏れのサイン
ガス漏れには、次のようなサインがあります。
- 暖房運転時、室外機周りの環境に問題がないのに、温風の温度が低い。
- 夏場の冷房運転時、室外機の配管(細い方)に霜が付着する。
ガス漏れの原因
ガス漏れの原因はさまざまですが、主な原因は以下の点が挙げられます。
- 配管の接続部分からの漏れ
これは、エアコンの取り付け工事の不良や、中古エアコンを購入した場合、引っ越しなどで配管を再利用した場合などに起こりやすいです。 - 配管の腐食による漏れ
海岸地域や温泉地など、塩分や硫黄成分が多い空気の場所に設置されているエアコンや、下水配管にドレンホースを取り付けている場合などは、配管が腐食しやすくなります。 - 熱交換器、電磁弁、コンプレッサーなどの部品からの冷媒漏れ(稀)
ガス漏れの修理
ガス漏れかな?と思ったら、専門業者に点検を依頼しましょう。お近くの電気屋さんや、メーカーのサービスセンターに相談することをおすすめします。
ガス漏れ修理の料金相場
修理費用は、漏れの箇所や程度によって異なります。
- 配管の接続部分の修理:1~3万円
- 配管の腐食など、配管自体を交換する必要がある場合:8~17万円
ガス漏れを予防するには
ガス漏れを予防するためには、次の点に注意しましょう。
- 定期的な点検:
エアコンの点検を定期的に行い、ガス漏れやその他の異常がないか確認しましょう。 - 室外機の設置場所:
直射日光や雨風を避け、振動の少ない場所に設置しましょう。 - エアコンの適切な使用:
適切な設定温度で運転し、定期的な清掃を行いましょう。
エアコンの効きが悪い、配管に霜がつく、異音(シューという音)がする、電気代が高くなったなど、ガス漏れかな?と思ったら専門業者に点検を依頼しましょう。
【原因2】室外機の汚れ
室外機の汚れも、暖房の効きが悪くなる原因の一つです。
室外機の汚れによる影響
室外機のフィン部にホコリなどが溜まると、空気を十分に吸い込めなくなります。 その結果、室外機で十分な熱のやり取りができなくなるため、室内機から吹き出す空気の温度がぬるくなります。
室外機の掃除方法
室外機の裏側にゴミや落ち葉などの異物がある場合は、自分で取り除くことができます。
- エアコンの電源を切りましょう。
- アルミフィンで手を切らないように手袋を着用するなどして、注意しながらゴミや落ち葉を取り除きましょう。
エアコン配管をつなげたまま室外機を動かすと、ガス漏れの原因となる可能性があるので、注意が必要です。
汚れが酷い場合は、室外機を分解して本格的にクリーニングする必要があります。 この場合は、無理に自分で掃除しようとせず、専門業者に依頼することをおすすめします。
室外機のクリーニングを業者に依頼するメリット
- 専門的な知識と技術:
クリーニング業者は、エアコンの構造やクリーニング方法に関する専門的な知識と技術を持っています。そのため、安全かつ効果的にクリーニングを行うことができます。 - 徹底的な清掃:
室外機を分解して高圧洗浄機などの特殊な機材を使用し、フィンに詰まったホコリやカビ、油汚れなどを徹底的に除去します。 - 時間と労力の節約:
自分で掃除する手間を省き、時間と労力を節約できます。 - エアコンの寿命を延ばす:
定期的なクリーニングは、エアコンの性能を維持し、寿命を延ばす効果も期待できます。
室外機のクリーニング費用
- 壁掛けエアコン1台のクリーニング:8~9千円
- 壁掛けエアコン1台(お掃除機能付き)のクリーニング:1.4~1.6万円
- 室外機洗浄(オプション):3~4千円
室外機周りの注意点
- 室外機のまわりに植木鉢や木製カバーなどを置くと、風通しが悪くなり、冷暖房効率が低下する可能性があります。
- 雑草が生い茂り、室外機の風の通りを邪魔する場合は、定期的に草刈りを行いましょう。
- 室外機が雪を吸い込んでしまうと、風が通らなくなり、冷暖房効率が低下する可能性があります。
基本的にルームエアコンの室外機はノーメンテナンスでいける場合が多いですが、設置環境が悪い場合は定期的なメンテナンスを行う必要があります。
【原因3】圧縮機の摩耗劣化
圧縮機は、冷媒ガスを圧縮して高温・高圧にすることで、冷媒が熱を輸送できる状態を作り出す重要な部品です。
圧縮機の経年劣化
圧縮機は長年使用していると、内部の部品が摩耗したり、潤滑油が劣化したりするため、徐々に性能が低下していきます。 圧縮機の性能は、年に3~4%ずつ低下していきます。10年以上経過すると、能力(効率)が30~40%低下します。
近年のエアコンには、圧縮機の回転数を調整する機能が搭載されています。そのため、多少の性能低下であれば、回転数を上げることでカバーできます。しかし、劣化が進んでしまうと、いくら回転数を上げても十分な圧縮能力を得られなくなり、風がぬるくなります。
特に、外気温が低い冬場は、圧縮機の性能低下が顕著に現れます。外気温が5℃以下になると、圧縮機が十分に機能せず、暖房が効かなくなるケースが増えてきます。
圧縮機の交換時期
圧縮機の交換時期の目安は、一般的に10年~15年程度と言われています。 ただし、使用頻度や環境によって劣化の速度は異なるため、上記の目安はあくまでも参考としてください。
圧縮機の交換費用
圧縮機の交換修理には、ロウ付け作業が必要となるため、費用が高額になります。 費用相場は、8~17万円程度です。
圧縮機の交換の際の注意点
圧縮機の交換は、専門的な知識や技術、専用の工具が必要となります。 そのため、ご自身で交換しようとせず、必ず専門業者に依頼しましょう。
古いエアコンの場合、圧縮機を交換しても、他の部品が劣化している可能性があり、再び故障する可能性があります。そのため、10年以上経過したエアコンの場合は、修理ではなく買い替えを検討する方が、長期的なコストパフォーマンスの面で優れていると言えるでしょう。
圧縮機の交換とエアコンの買い替え
圧縮機の経年劣化が原因で暖房の効きが悪い場合は、買い替えを検討しましょう。 新しいエアコンは、省エネ性能が高く、電気代を節約できるだけでなく、快適な室温を保つことができます。
制御基板や配線の故障
エアコンには、制御基板(エアコンの頭脳)と呼ばれるコンピューターのような部品が、室内機と室外機のそれぞれに搭載されています。
この制御基板は、ファンモーター(風を送るためのモーター)、圧縮機(冷媒ガスを圧縮して循環させるポンプのようなもの)など、エアコンの様々な部品に指示を出して、全体をコントロールしています。
この制御基板や、基板とパーツをつなぐ配線などが壊れると、エアコンの電源が入らなかったり、室外機が動かなくなったりします。
制御基板の故障は、長年の使用による基板の割れや、繰り返し熱が加えられることによる半田の剥がれ、基板上にあるパーツの寿命などが原因となります。
制御基板の故障を防ぐためには
- 適切な使用:
エアコンを適切な設定温度で運転し、過度な負荷をかけないようにしましょう。 - 設置場所:
直射日光や高温多湿の場所を避け、風通しの良い場所に設置しましょう。
制御基板の修理費用
制御基板が故障した場合、修理費用の相場は、おおよそ以下の通りです。
- 室内機側の制御基板の場合:10,000~35,000円
- 室外機側の制御基板の場合:10,000~35,000円
この他に、室外機内にある基板の故障の場合についても、おおよそ上記の見積相場となります。
制御基板の修理手順
- エアコン動作の症状やエラーコードなどから制御基板の故障が原因であることを確定します。
- 部品をメーカーなどに発注します。
- 部品到着後に基盤を交換します。
パーツの在庫がある場合は数日中に修理が完了することになりますが、メーカーから部品を取り寄せる場合は、部品が到着するまで1~2週間かかることもあります。
【原因5】室外機の凍結
冬場の寒さが厳しい時期には、室外機の熱交換器に霜がびっしりと付着し、凍結することがあります。
室外機が凍結すると、暖房運転が停止したり、暖かい風が出なくなったりします。
通常、エアコンには霜取り運転という機能が備わっており、自動的に霜を溶かします。 しかし、霜取り運転が正常に機能しない場合や、凍結がひどい場合は、専門業者に修理を依頼しましょう。
室外機の凍結を防ぐためには
室外機の凍結を防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
- 室外機周りの雪かき:
室外機周辺に雪が積もっている場合は、雪かきを行い、風周りを良くしましょう。 - 防風対策:
室外機が強風にさらされる場所に設置されている場合は、室外機カバーを使用することで、霜や雪の付着を軽減することができます。
寒冷地仕様のエアコン
1年に何度も室外機の凍結が起こる場合は、寒冷地仕様のエアコンへの変更を検討しましょう。
寒冷地仕様のエアコンは、通常のエアコンよりも、低温環境での暖房能力が高く、霜取り運転の頻度も少ないため、凍結しにくいという特徴があります。 また、室外機の凍結を防ぐための様々な機能が搭載されている機種もあります。
寒冷地仕様のエアコンのメリット
- 暖房能力が高い:
低温環境でも、強力な暖房能力を発揮します。 - 凍結しにくい:
霜取り運転の効率が高く、凍結しにくい構造になっています。 - 省エネ性が高い:
暖房効率が高いため、省エネ効果も期待できます。
室外機の凍結の修理費用
室外機の凍結の場合の修理費用相場は、5,000円~20,000円程度です。
修理内容としては、以下のものなどが考えられます。
- 室外機の霜取り
- 防風カバーの取り付け
- 架台の設置(雪埋もれ防止)
1年に何度もこのような状況が発生する場合は、寒冷地仕様のエアコンへの変更も検討が必要です。
プロが教える!エアコン暖房の効きに関するQ&A
エアコンの暖房が効かないという不具合症状に対してよくある質問への回答を紹介します。
- Qエアコンの効きが悪いのに、電気代が高くて困っています。原因は何でしょうか?
- A
エアコンの効きが悪く、電気代が高いのは、いくつかの要因が考えられます。大きく分けて、エアコン本体、お部屋の環境、そして使い方の3つの視点から原因を探ってみましょう。
1. エアコン本体の問題
- フィルター目詰まり: エアコンのフィルターが目詰まりすると、空気の通りが悪くなり、冷暖房効率が低下します。フィルターは月に1~2回、定期的に掃除しましょう。
- 室外機の設置環境: 室外機の周囲に障害物があると、熱交換がうまくいかず、エアコンの効率が低下します。室外機周りは整理整頓し、風通しを良くしましょう。
- 冷媒ガス漏れ: 冷媒ガスが漏れていると、エアコンの冷暖房能力が著しく低下し、電気代も高くなります。ガス漏れの場合は、専門業者に点検・修理を依頼しましょう。
- エアコンの能力不足: お部屋の広さに対してエアコンの能力が不足している場合、エアコンは常にフル稼働してしまい、電気代が高くなります。エアコンを選ぶ際は、お部屋の広さに合った能力(畳数)を選びましょう。
- 古いエアコン: 古いエアコンは、最新の省エネモデルに比べて消費電力が大きいため、電気代が高くなる傾向があります。また、エアコンの心臓部である圧縮機の摩耗劣化が進み、冷暖房効率も低下している可能性があります。10年以上使用している場合は、買い替えを検討してみましょう。
2. お部屋の環境
- 断熱性能の低さ: 窓や壁の断熱性能が低いと、外気の影響を受けやすく、エアコンの効きが悪くなります。断熱性能を高めるためには、窓をペアガラスにしたり、内窓を設置するなどの対策が有効です。
- 日差しの入り方: 日差しが強く差し込む部屋は、室温が上がりやすく、冷房の負担が大きくなります。遮光カーテンやブラインドを使用するなどして、日差しを遮りましょう。
3. 使い方
- 設定温度: 設定温度と室温の差が小さいほど、エアコンは多くの電力を使います。冷房時は27~29℃、暖房時は21~24℃を目安に設定しましょう。
taichan上記以外にも、エアコンの故障や設置環境(お部屋の構造)の問題など、様々な原因が考えられます。 自分でできる対策を試しても改善が見られない場合は、専門業者に点検を依頼することをおすすめします。
- Qエアコンの故障を未然に防ぐ方法はありますか?
- A
エアコンを長く快適に使うためには、日頃からのメンテナンスと、トラブルを未然に防ぐための環境づくりが大切です。具体的な方法を見ていきましょう。
1. 定期的な清掃
- フィルター清掃: フィルターが目詰まりすると、エアコンの効率が低下し、電気代が増加するだけでなく、故障の原因にもなります。具体的には、圧縮機に負担がかかり、摩耗が早まることで効率が低下します。少なくとも月に1回はフィルターを取り外して掃除機で埃を吸い取り、汚れがひどい場合は水洗いしてください。
- 室外機の清掃: 室外機は、周囲にゴミや落ち葉などが溜まっていると、空気の循環が悪くなり、故障の原因になります。定期的に周囲を掃除し、風通しを良くしましょう。
2. 適切な使用
- 長時間の高負荷運転の抑制: 長時間の高負荷運転は、エアコンの寿命を縮める原因(圧縮機の摩耗)になります。設定温度を極端に低く(高く)するような使い方は避けるようにしましょう。
taichan最近のエアコンは圧縮機のインバータによる可変速駆動と低速運転における効率改善により、低負荷でも高効率な運転ができるようになってきています。エアコンを交換するタイミングで、部屋に対して少し能力の大きなエアコンを取り付け、エアコンの稼働率を下げることで、寿命を伸ばすことができます。
3. 定期的な点検
- 試運転: シーズン前に試運転を行い、異音や異常がないか確認しましょう。
taichan真夏にエアコンが壊れてしまうと、修理が混み合っているため、直るまでに時間がかかってしまいます。エアコンの故障はシーズン前の試運転で早期発見し、早めに対処しておくのがポイントです。
4. その他
- 設置場所: 直射日光が当たる場所や、雑草が生い茂るような害虫や小動物が多い場所にエアコンを設置するのは避けましょう。また、海に近い場合は塩害仕様、雪が積もる場合は寒冷地仕様のエアコンを選びましょう。
- 電源: 落雷の多い地域の場合、雷によってエアコンが故障することがあります。雷が多い地域の場合、家の分電盤に避雷器(雷によるコンセントへの影響を軽減する機器)を取り付けておくと安心です。なお、避雷器の取り付け作業には電気工事士の資格が必要となりますので、お近くの電気屋さんに問い合わせてみましょう。
taichan分電盤に避雷器を取り付けておけば、落雷による家電製品の故障を未然に防ぐことができます。
まとめ;自分でできる対処法と改善しない場合のアドバイス
この記事では、エアコンの暖房の風が冷たい時の対処法について、エアコンの構造を交えながら解説しました。
暖房が効かない原因は様々ですが、フィルターの汚れやリモコンの設定ミスなど、自分で簡単に解決できるものも多いです。
まずは、以下のポイントをチェックしてみましょう。
- リモコンの設定: 運転モード、設定温度、風量、風向きなどを確認
- フィルターの掃除: 目詰まりを起こしていないか確認
- 室外機の確認: 周囲に障害物がないか、ファンが正常に回転しているか確認
- エアコンのリセット: 一時的なエラーを解消
- 応急運転ボタンによる起動:故障の有無の確認
これらの対処法を試しても改善しない場合は、エアコンの故障が考えられます。
修理が必要なケースとしては、以下のような症状が挙げられます。
- 冷媒ガスの漏れ
- 圧縮機の故障
- 制御基板の故障
- 室内機や室外機の汚れ
修理を依頼する場合は、信頼できる業者を選び、費用や修理内容について事前にしっかりと確認しましょう。
この記事が、エアコンのトラブル解決に役立つことを願っています。
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エアコンのトラブル、もう悩まない!解決への3ステップ
エアコンの調子が悪いと感じたら、まずは落ち着いて状況を把握しましょう。
電源が入らない、ランプが点滅する、異音がする、冷風が出ない、水が漏れる…など、具体的な症状は何でしょうか?
慌てずに、これからご説明する3つのステップに従って、ひとつずつ問題を解決していきましょう。
ステップ1:状況確認と原因特定
不具合の具体的な症状(例:冷えない、異音がする、水漏れするなど)を把握しましょう。そして、エアコンの不調の原因を探ります。取扱説明書を確認したり、簡単なセルフチェックを試してみることで、自分で解決できることもあります。
エアコンの調子が悪いときは、まずこちらで不具合内容をチェック!
>> エアコンの不具合診断(スマート診断ナビ)はこちら
ステップ2:修理の可否
エアコンの使用年数から、エアコンの修理が可能かどうかを判断します。保証や修理費用確認費用などを調べましょう。
修理を依頼する前に、まずは修理が可能かどうかを確認することができます。
>>修理はできる?診断したい方はこちら
ステップ3:業者選び
修理または買い替えを依頼する業者を選びます。 メーカーのサービスセンター、家電量販店、街の電気屋さんなど、様々な選択肢があります。 費用やサービス内容を比較検討し、信頼できる業者を選びましょう。
信頼できる業者を見つけるためのヒントはこちら
>>業者の違いが知りたい方はこちら
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