エアコンから水漏れがする! そんな経験はありませんか?
エアコンの水漏れは、日常生活で起こりうるトラブルの一つ。 原因として最も多いのはドレンホースの詰まりですが、今回お話するのはドレンパンの詰まりについてです。
ドレンホースの詰まりはサクションポンプを使って比較的簡単に直すことができますが、ドレンパンの詰まりはサクションポンプでは解消できないことが多く、頭を悩ますことがあります。
今回は、エアコンのドレンパンが詰まる原因や、詰まりの除去方法、水漏れを防ぐための予防策まで詳しく解説します。
この記事で分かることはこちら!
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▶ステップ1:状況確認
エアコンの水漏れについて故障診断を行います。
エアコンから水が漏れているのですね。まずはどこから水が漏れてくるのか教えて下さい。
この記事の監修者
「taichan(たいちゃん)」
エアコンの故障診断のエキスパート、taichanです。大学院でヒートポンプを研究し、特許も取得。大手電機メーカーで培った知識と15年以上の現場経験を活かしたセカンドオピニオンを無料相談Q&A(空調テック)で提供中。電気主任技術者、電気工事士、冷凍機械責任者など、多数の資格を保有。
エアコン水漏れの原因とは?
エアコンから水が漏れるメカニズムについてお話します。
まず、エアコンは室内機と室外機に分かれていて、それぞれ役割が違います。室内機の中にはアルミフィンという部品があり、冷房や除湿、ドライ運転をすると、この部分がキンキンに冷えて大量の結露水が発生します。
ここで発生した結露水はドレンパン(ドレン皿)という部品で受け止められた後、ドレンホースを通って室外に排出されます。
室外機あたりからポタポタと水が出ていることがありますが、これは室外機で発生したものではなく、室内機のドレンホースから排出された水です。
例えば、真夏日にエアコンで冷房運転を行った場合、一日あたり数リットルから十数リットルもの結露水がドレンホースから排出されています。
何らかの原因でこのドレンホースやドレンパンの出口部分などが詰まってしまった場合、室内機で発生した結露水がドレンパンから溢れてしまい、それがエアコンからの水漏れの原因となります。
よくあるドレンホース詰まりの対処法(サクションポンプ)は、以下の記事が参考になります。
ドレンパン詰まりはサクションポンプで解決できない?
ドレンパンの出口部分に害虫の死骸などの異物が引っかかって詰まっている場合、サクションポンプでは吸い出すことができません。
ドレンパンの出口部分で詰まっている場合、異物を取り除くか、砕いて小さくするなど、別の方法で詰まりを取り除く必要があります。
水漏れ箇所を特定!ドレンパン?ドレンホース?
エアコンの吹出口、ルーバー、底面、壁面などから水が漏れてきたら、排水経路の詰まりが原因と考えられます。でも、ドレンパンとドレンホース、どちらが詰まっているのかによって修理方法が変わってきますので、どこで詰まっているのかを見分ける必要があります。
ステップ1:接続部をチェック!
まず、エアコン配管のカバーとビニールテープを外し、室内機から伸びているドレン配管とドレンホースの接続部を露出させます。
ステップ2:ドレンホースを外して確認!
次に、ドレンホースの接続部を外し、室内機側からドレン水がちゃんと出てきているか確認します。
- 室内機側からドレン水が出ていれば、ドレンホースが詰まっている可能性大!
- 室内機側からドレン水が出てこなければ、ドレンパン詰まりの可能性大!
注意:ドレンホース内に水が溜まっている場合があるので、バケツなどを用意しておきましょう!
ステップ3:目視で確認!
ドレンパンの詰まりの可能性が高い場合は、室内機の本体カバーを外して、ドレンパンの出口に異物がないか確認すします。
機種によってはドレンの排出口が見えない場合があるので、その場合はドレンパンを取り外して確認する必要があります。
ドレンパン詰まりの2つの解消方法
ここからは、ドレンパン詰まりが下人のエアコン水漏れ修理の具体的な方法(2種類)について解説していきます。
【方法1】針金やピンセットなどによる異物除去
ドレンパンの出口部分が詰まっている場合、針金やピンセットなどを使って、異物(ホコリやカビが固まってできたスライム状の異物、ゴキブリなどの害虫の死骸など)を取り除きます。
具体的な修理方法
具体的な修理方法としては、まず、エアコンの電源プラグを抜き、エアコンの本体カバーを外していきます。
このエアコンの場合、ドレンホースはエアコンの左下辺り(赤丸で囲まれているところ)でドレンパンに接続されています。
下の図の矢印は、ドレンパンに溜まった水が流れ出る部分(ドレンホースとの接続部)です。
このドレンパンの出口部分に詰まった異物をピンセットなどを使って取り除きます。
詰まっている異物がホコリやカビが固まってできた汚れであった場合、針金などを使って詰まっている異物を細かく方法もあります。
【方法2】分解掃除による詰まり除去
ドレンパンの汚れがひどい場合、エアコンを分解してドレンパンに詰まっている汚れを取り除く必要があります。
ドレンパンをずらした状態で洗浄する場合もありますし、完全に取り外して洗浄するケースもあります。
具体的な修理方法
具体的な修理方法としては、まず、エアコンの電源プラグを抜き、エアコンの本体カバーを取外していきます。
次に、周辺のパーツを一つ一つ丁寧に取外していきます。
このように分解を進め、ドレンパンに接続されているドレンホースなどを取り外せば、ドレンパンを取り出すことができます。
ドレンパンを取り外すことができたら、送風ファンやモーターをドレンパンから取り外して、それぞれ丁寧に洗浄していきます。
完全にドレンパンを外した状態で清掃する場合もありますが、ドレンパンをずらした状態で詰まりを除去できることもあります。
これはケースバイケースで判断するしかありません。
ドレンパンの詰まりはエアコンの分解する必要があるため、プロにお願いすることをおすすめします。
エアコン水漏れを予防!効果的な対策とは?
1. 定期的なエアコンクリーニング
ドレンホースの詰まりの多くは、室内機内部で発生するスライム状の汚れが、うまく排出されずにドレンホース内にとどまることが原因です。
特に、最近ホームセンターなどでよく見かけるエアコン洗浄スプレーなどを使って、室内機のアルミフィンを掃除すると、落とされた汚れがうまく流れていかずに水漏れを引き起こしてしまうケースが目立っています。
エアコン洗浄スプレーは洗浄力は強いものの、水量が少ないため、落ちた汚れをうまく室外まで排出することができません。
アルミフィンに付いた汚れがひどい場合は、エアコン洗浄スプレーなどを使わずに、プロに頼んで大量の水で汚れをしっかり洗い流してもらう方が良いでしょう。
2. ドレンホースの点検
ドレンホースの詰まりは、エアコンで発生する汚れ以外にも、ドレンホースの変形や設置状況によって起こりやすくなることがあります。
例えば、ドレンホースの先端が地面まで届いてしまうと、そこから虫が侵入してドレンホースを詰まらせてしまうことがあります。ドレンホースの先端は、地面から離して取り付けるのが基本です。一度チェックしておきましょう。
更にドレンッキャップ(100円均一などで購入可能)を取り付けて置くことで、外部からの害虫の侵入をシャットアウトできます。
まとめ
今回は、エアコンのドレンパン詰まりを解消!水漏れ原因や掃除方法をプロが解説について解説しました。 近年の猛暑でエアコンの稼働率が上がり、エアコン内部に汚れが溜まりやすくなり、それに伴ってエアコンの水漏れトラブルも増加しています。 エアコンの水漏れは放置しておいても改善することはほとんどありません。 今はまだ水漏れの量が少ないかもしれませんが、排水経路が完全に詰まってしまうと、使い続けるのが困難になるほど、水漏れがひどくなる可能性があります。
ドレンパンからのエアコン水漏れは、詰まっている箇所によって、短時間で直る場合と、本格的にエアコンを分解しないと直らない場合があります。いづれの場合も、修理の予約が取れれば、その日のうちにまたエアコンが使えるようになります。
しかし、実際に問い合わせてみると分かるように、夏場はエアコン修理の予約が取りにくい状況です。早くエアコンを直してもらいたい場合は、最低でも2~3社にエアコン修理の問い合わせを行う必要があるでしょう。 水漏れ修理の依頼先としては、メーカーサポートや修理業者以外にも、エアコンクリーニング業者でも対応可能な場合もありますので、そういった方面にも問い合わせてみると良いでしょう。
エアコンを設置してから既に10年近く経過し、水漏れ故障を起こした場合、修理費用などを考慮し、買い替えを検討するのも一つの方法です。
いずれにしても、暑い夏を快適に過ごすためには、早め早めの行動が大切です!
是非この記事を参考にして、エアコンの水漏れトラブルを解決に役立ててください。
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エアコンのトラブル、もう悩まない!解決への3ステップ
エアコンの調子が悪いと感じたら、まずは落ち着いて状況を把握しましょう。
電源が入らない、ランプが点滅する、異音がする、冷風が出ない、水が漏れる…など、具体的な症状は何でしょうか?
慌てずに、これからご説明する3つのステップに従って、ひとつずつ問題を解決していきましょう。
ステップ1:状況確認と原因特定
不具合の具体的な症状(例:冷えない、異音がする、水漏れするなど)を把握しましょう。そして、エアコンの不調の原因を探ります。取扱説明書を確認したり、簡単なセルフチェックを試してみることで、自分で解決できることもあります。
エアコンの調子が悪いときは、まずこちらで不具合内容をチェック!
>> エアコンの不具合診断(スマート診断ナビ)はこちら
ステップ2:修理の可否
エアコンの使用年数から、エアコンの修理が可能かどうかを判断します。保証や修理費用確認費用などを調べましょう。
修理を依頼する前に、まずは修理が可能かどうかを確認することができます。
>>修理はできる?診断したい方はこちら
ステップ3:業者選び
修理または買い替えを依頼する業者を選びます。 メーカーのサービスセンター、家電量販店、街の電気屋さんなど、様々な選択肢があります。 費用やサービス内容を比較検討し、信頼できる業者を選びましょう。
信頼できる業者を見つけるためのヒントはこちら
>>業者の違いが知りたい方はこちら
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