「エアコンから水がポタポタ…」
そんな水漏れトラブル、実は自分で解決できるかもしれません。
エアコンの水漏れの原因で最も多いのが、ドレンホースの詰まり。
ドレンホースとは、エアコン内部で発生した結露水を排出するためのホースのこと。
ここにホコリやカビなどが詰まると、水がうまく流れなくなり、室内に溢れ出てしまうのです。
「でも、ドレンホースの詰まりなんて、どうやって直せばいいの?」
ご安心ください。この記事では、エアコンのプロが、ドレンホース詰まりの原因から掃除方法、そして予防法まで分かりやすく解説します。
自分で修理できれば、修理費用を節約できるだけでなく、すぐに快適な空間を取り戻せます。ぜひ、最後まで読んで、水漏れトラブルを解決しましょう!
この記事で分かることはこちら!
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▶ステップ1:状況確認
エアコンの水漏れについて故障診断を行います。
エアコンから水が漏れているのですね。まずはどこから水が漏れてくるのか教えて下さい。
エアコンから水が漏れるメカニズムとは?
エアコンから水が漏れるメカニズムについてお話します。
まず、エアコンは室内機と室外機に分かれていて、それぞれ役割が違います。室内機の中にはアルミフィンという部品があり、冷房や除湿、ドライ運転をすると、この部分がキンキンに冷えて大量の結露水が発生します。
ここで発生した結露水はドレンパン(ドレン皿)という部品で受け止められた後、ドレンホースを通って室外に排出されます。
室外機あたりからポタポタと水が出ていることがありますが、これは室外機で発生したものではなく、室内機のドレンホースから排出された水です。
例えば、真夏日にエアコンで冷房運転を行った場合、一日あたり数リットルから十数リットルもの結露水がドレンホースから排出されています。
何らかの原因でこのドレンホースが詰まってしまった場合、室内機で発生した結露水がドレンパンから溢れてしまい、それがエアコンからの水漏れの原因となります。
ドレンホースが詰まりの主な原因
ドレンホースに異物が詰まると、室内機で発生した結露水がドレンパンから溢れてエアコンからの水漏れが発生します。
このドレンホース詰まりを引き起こす原因物質の具体例を紹介しておきます。
1. 屋内からの原因物質
- ホコリ:
室内には目に見えないホコリがたくさん浮遊しており、エアコンの運転によって吸い込まれ、結露水などと共に流れ、ドレンホースに蓄積することがあります。 - カビ:
エアコン内部は湿気が多いため、カビが発生しやすい環境です。カビがドレンホースに付着し、詰まりの原因となることがあります。 - 害虫の死骸:
ゴキブリなどの害虫は、エアコン内部の湿った環境を好み、繁殖することがあり、死骸や排泄物などの汚れがドレンホースに詰まることがあります。
2. 屋外からの原因物質
- 害虫の死骸:
小さな虫がドレンホースから入り込み、巣を作ったり、死骸が詰まることがあります。
このようにエアコンの水漏れは、ホコリやカビだけではなく、害虫が原因で詰まることもよくあります。
専門工具(サクションポンプ)を使った掃除方法
エアコンの水漏れ修理でよく使われるのが、サクションポンプ(手動式真空ポンプ)です。室外側のドレンホースの先端にサクションポンプを差し込み、勢いよくレバーを引っ張ることで、ドレンホースやドレンパンに詰まっている汚れや水分を一気に吸い出すことができます。
このサクションポンプは、ホームセンターやネットショップなどで2000円前後で販売されています。DIYが得意な場合は、水漏れ修理に挑戦してみるのも良いでしょう。
手順1:サクションポンプの挿入
サクションポンプを室外機のドレンホースの先端に挿入します。
手順2:サクションポンプの挿入
サクションポンプを取り付けたら、次はサクションポンプで詰まりを取っていきます。
サクションポンプの使い方のポイントは、「引っ張るときは素早く、押すときはゆっくり」操作するか、「サクションポンプを取り外して押す」ことです。
というのも、速いスピードで押し込んでしまうと、ドレンホースにたくさんの空気が一気に吹き込まれ、溜まっている水が逆流して、室内機から水が漏れてきてしまうことがあるからです。
レバー動作 | スピード | 理由 |
---|---|---|
引っ張る | 早く | 詰まりを勢いよく吸い出すため |
押し込む | ゆっくり | 水が逆流してエアコンから漏れるのを防ぐため |
サクションポンプを操作するときは、「引っ張るときは素早く、押すときはゆっくり」、または「サクションポンプを取り外して押す」ことを意識して作業しましょう。
手順3:確認
何度かサクションポンプを操作すると、詰まりが取れ、突然スルッと引っ張るのが楽になります。ドレンホースからサクションポンプを取り外すと、汚れや水がドバーッと流れ出してきます。
このような状態になったら、ドレンホースの詰まりは取り除くことができたということになります。一度エアコンを冷房運転で動かしてみて、水漏れが直ったかどうか確認してみましょう。
エアコン起動から20~30分経過後、ドレンホースから水滴がポタポタ落ち始めることを確認できれば、ドレンホースの掃除は完了です。
身近な道具(掃除機)を使った掃除方法
先ほどはサクションポンプを使ったドレンホースの掃除方法をご紹介しましたが、サクションポンプの代わりに家庭用掃除機を使ってドレンホースの掃除をすることもできます。
掃除機を使うメリット
- 身近な道具で手軽に試せる
- 費用がかからない
掃除機を使うデメリット
- サクションポンプより吸引力が弱い
- 掃除機が故障するリスクがある
身近にあるものでエアコンの水漏れ修理をしたいという場合は、検討してみるのも良いでしょう。
手順1:ドレンホースの先端に布などを付ける
まず、ドレンホースの先端に目の荒い布やストッキングタイプの生ゴミフィルターなどを輪ゴムで取り付けます。
これは、ドレンホースの詰まりが取れた際に水分を含んだ異物が一気に出てきて、掃除機の中に吸い込まれてしまわないようにするための工夫です。
手順2:掃除機を押し当てる
ドレンホースの先端を上に向けて片手で握り、その手の上に掃除機の吸込口を押し当てます。
この時、ドレンホースを下向きや横向きにして掃除機を押し当ててしまうと、詰まりが取れた時に掃除機が大量の水を吸い込んでしまい、最悪の場合、掃除機が故障してしまう可能性があります。必ず、ドレンホースは上に向けた状態で、掃除機を上から押し当てるようにしましょう。
手順3:詰まりが取れたら掃除機を外す
ドレンホースの詰まりが取れた時、一気に水が流れてくるのが、ドレンホースを持っている手の感触で分かります。その瞬間に掃除機を取り外します。
手順4:確認
詰まりが取れた後は、エアコン(冷房運転)を始動し、20~30分ぐらい後にドレンホースから水滴がポタポタと連続して出ていれば、水漏れ修理は完了です。
掃除機は吸引力が弱く、水を吸い込んで壊してしまう可能性もあります。できれば掃除機ではなく、サクションポンプを購入して対処することをおすすめします。
サクションポンプでの水漏れ修理の注意点
サクションポンプは、ドレンホースに差し込んで、中の汚れを吸い出すための道具ですが、ドレンホースが劣化して途中で破れてしまっていたり、詰まりが硬すぎたりすると、うまくつまりを取ることができません。
1. ドレンホースの劣化
ドレンホースが劣化して破れていると、そこから空気が入り、サクションポンプで詰まりを吸い出せません。ポンプを引っ張った際に抵抗がなくスカスカと感じたら、ドレンホースの破損が疑われます。
- 例:ドレンホースに亀裂が入っていたり、穴が開いていたりする場合
- 対処法:専門業者によるドレンホースの交換修理などが必要です。
2. 詰まっているものが硬い
詰まっている汚れが硬い場合も、サクションポンプでは吸い出せないことがあります。ポンプを押したり引いたりしても、手応えが硬いままの場合は、詰まりが頑固である可能性が高いです。
- 例:泥やホコリが固まって詰まっている場合
- 対処法:専門業者による強い薬剤を使った洗浄やドレンホースの交換修理が必要です。
3. ドレンパンの出口で詰まっている
ドレンパンの出口部分に異物が引っかかって詰まっている場合、サクションポンプでは吸い出せないこともあります。
- 例:害虫の死骸などが詰まっている場合
- 対処法:専門業者によるドレンパンの分解洗浄などが必要です。
水漏れを未然に防ぐための方法
1. 定期的なエアコンクリーニング
ドレンホースの詰まりの多くは、室内機内部で発生するスライム状の汚れが、うまく排出されずにドレンホース内にとどまることが原因です。
特に、最近ホームセンターなどでよく見かけるエアコン洗浄スプレーなどを使って、室内機のアルミフィンを掃除すると、落とされた汚れがうまく流れていかずに水漏れを引き起こしてしまうケースが目立っています。
エアコン洗浄スプレーは洗浄力は強いものの、水量が少ないため、落ちた汚れをうまく室外まで排出することができません。
アルミフィンに付いた汚れがひどい場合は、エアコン洗浄スプレーなどを使わずに、プロに頼んで大量の水で汚れをしっかり洗い流してもらう方が良いでしょう。
2. ドレンホースの点検
ドレンホースの詰まりは、エアコンで発生する汚れ以外にも、ドレンホースの変形や設置状況によって起こりやすくなることがあります。
例えば、ドレンホースの先端が地面まで届いてしまうと、そこから虫が侵入してドレンホースを詰まらせてしまうことがあります。ドレンホースの先端は、地面から離して取り付けるのが基本です。一度チェックしておきましょう。
更にドレンッキャップ(100円均一などで購入可能)を取り付けて置くことで、外部からの害虫の侵入をシャットアウトできます。
まとめ
今回は、「エアコンの水漏れ:ドレンホース詰まりを自分で掃除する方法」についてお話しました。
エアコンの水漏れの8割を占めるのはドレンホースの詰まりです。サクションポンプを使えば、水漏れ修理ができるケースもよくあります。
ドレンホース詰まりの原因となる異物や、掃除機を使った掃除方法、水漏れを未然に防ぐための方法などをご紹介しました。DIYに自信がある場合は、挑戦してみても良いでしょう。
汚れるのが嫌な場合や、DIYに自信がない場合は、迷わずプロに相談しましょう。
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エアコンのトラブル、もう悩まない!解決への3ステップ
エアコンの調子が悪いと感じたら、まずは落ち着いて状況を把握しましょう。
電源が入らない、ランプが点滅する、異音がする、冷風が出ない、水が漏れる…など、具体的な症状は何でしょうか?
慌てずに、これからご説明する3つのステップに従って、ひとつずつ問題を解決していきましょう。
ステップ1:状況確認と原因特定
不具合の具体的な症状(例:冷えない、異音がする、水漏れするなど)を把握しましょう。そして、エアコンの不調の原因を探ります。取扱説明書を確認したり、簡単なセルフチェックを試してみることで、自分で解決できることもあります。
エアコンの調子が悪いときは、まずこちらで不具合内容をチェック!
>> エアコンの不具合診断(スマート診断ナビ)はこちら
ステップ2:修理の可否
エアコンの使用年数から、エアコンの修理が可能かどうかを判断します。保証や修理費用確認費用などを調べましょう。
修理を依頼する前に、まずは修理が可能かどうかを確認することができます。
>>修理はできる?診断したい方はこちら
ステップ3:業者選び
修理または買い替えを依頼する業者を選びます。 メーカーのサービスセンター、家電量販店、街の電気屋さんなど、様々な選択肢があります。 費用やサービス内容を比較検討し、信頼できる業者を選びましょう。
信頼できる業者を見つけるためのヒントはこちら
>>業者の違いが知りたい方はこちら
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大学院でヒートポンプを研究し、特許も取得。大手電機メーカーで培った知識と15年以上の現場経験を持つtaichanが、あなたの疑問やお悩みに丁寧にお答えします。
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