急にダイキンのエアコンが動かなくなってしまった時、どうすればいいのか分からず困ってしまうと思います。
ただ、エアコンの調子が悪いのはちょっとしたことが原因で本格的な故障ではないこともありますので、慌てて修理を依頼する前にチェックしておきたいポイントがいくつかあります。
今回は、エアコン修理を依頼する前に確認しておきたいチェックポイントや故障症状や原因、修理費用の相場などについて詳しくお話ししていきます。
この記事で分かることはこちら!
スマート診断ナビ
▶ステップ1:状況確認
ダイキン製エアコンの不具合について故障診断を行います。
ダイキンのエアコンの調子が悪いのですね。まずは今の状態の確認を行いますので、以下の中から症状を選んでください。
この記事の監修者「taichan」
エアコンの故障診断のエキスパート、taichanです。大学院でヒートポンプを研究し、特許も取得。大手電機メーカーで培った知識と15年以上の現場経験を活かしたセカンドオピニオンを無料相談Q&A(空調テック)で提供中。素人には難しいエアコン故障もスマート診断ナビでわかりやすく解説。電気主任技術者、電気工事士、冷凍機械責任者など、多数の資格を保有。誰にとってもストレスなエアコン故障、そんな時に少しでも私のアドバイスがあなたのお力になることができれば幸いです。
ダイキンエアコン故障の主な症状
まずはじめに、エアコン故障時によく見られる症状についてお話していきます。
エアコンの調子が悪くなったと思った場合、まず以下の症状に当てはまるかどうか確認していってください。
冷風(温風)が出ない
エアコンの電源を入れて冷房運転や暖房運転を行っているにも関わらず、エアコンから冷風(温風)が出てこない、または生ぬるい風しか出てこなという場合、エアコンの故障が考えられます。
特に、室外機の配管に霜(氷)が付いていたり、エアコン室内機の吸込温度と吹出温度の差が極端に小さい場合は、冷媒ガス漏れなどの原因が考えられます。
リモコンが効かない(電源が入らない)
リモコンを操作してもエアコンが動かない場合、エアコンコンセントに電気がきていないか、リモコンまたはエアコン本体が故障してしまっている可能性があります。
リモコン本体の故障については、デジカメやスマホでリモコンの先端についている赤外線ランプがちゃんと点滅しているかどうかで判断できます。
リモコンが正常に作動している場合は、エアコン本体が故障している可能性が高いでしょう。
室内機のランプが点滅している
ダイキン製のエアコンの電源ランプの点滅は、エアコン不具合の内容をお知らせするサイン(エラーコード)となっています。
本体ランプの点滅状態やリモコンを使ってエラーコードを読み取る(後ほど説明)ことで、不具合の原因が何なのかを調べて修理費用がどれくらいかかってしまいそうか診断することができます。
水漏れ
エアコンからの水漏れは、排水経路の詰まりや冷媒ガス漏れ、施工不良、雨漏りなどが原因で発生します。
室内機の吹き出し口や背面あたりから漏れたり飛んできたりする水は空気中の水分が結露したものですので、冷媒ガスや圧縮機油などではありません。
ルームエアコンの場合、水漏れを起こしてもエラー停止することはありませんが、水が漏れしたまま使い続けると床や壁などを傷めてしまいますので、早めに修理していく必要があります。
本体リセットの方法
ダイキンエアコンの場合、ちょっとしたことが原因でエラー停止したり、効きが悪くなってしまったりします。
本体リセットを行えば復旧する可能性もありますので、一度以下の手順でエアコン本体をリセットしてみて下さい。
【SETP1】エアコンをOFFにする
エアコンが動いている場合はリモコンでエアコンの電源をOFFします。
電源ランプが点滅して既にエアコンの動作が停止してしまっているような場合は、そのまま次のステップに進んでください。
【STEP2】室内機の電源コードを抜く
次に、エアコンの電源コードを抜きます。
電源プラグが高いところで抜き差ししにくい場合などは、分電盤の中にあるエアコン回路のブレーカーを落としてもOKです。
ルームエアコンの場合、電源は室内機側のコンセントのみとなっていますので、ここまで作業ができたらエアコンに流れる電気は遮断できたことになります。
【STEP3】1分後に電源を入れ直す
エアコンの電源を落としてから1分後にコンセント(ブレーカー)を入れ直し、エアコンを再起動してみましょう。
ルームエアコンの場合、電源コンセントは室内機のところに一箇所しかないため、この操作を行うことで、室内機だけではなく室外機の方も同時にリセットすることができます。
この状態で再びエアコンが停止(電源ランプが点滅)してしまった場合、エアコンに少し症状の重い不具合が発生している可能性があります。
応急運転による動作確認方法
ダイキンのエアコンには前面パネルを開いたところや本体の右下あたりに応急運転ボタン(電源ボタン)がついています。
ちょっとした不具合の場合、この応急運転スイッチで起動すればエアコンを一時的に復旧する事ができる場合があります。
具体的な操作方法については説明書を御覧いただきたいのですが、ダイキンのエアコンの場合、以下のような手順で強制起動することができます。
- 室内機の右下の方にある自動運転スイッチを押す
- 応急運転が開始される
- 再度、自動運転スイッチを押す
- エアコンが停止する
ダイキンエアコンの応急運転は設定温度が25℃で動作する(快適エコ自動モード、快適おまかせ自動モードなど)ため、夏場の場合は冷房運転に、冬場の場合は暖房運転で起動することになります。
この応急運転でエアコンが正常に動いた場合、エアコンのメインとなる冷房や暖房機能は故障していないということを確認することができます。
なお、途中でエアコンが停止し、運転ランプが点滅し始めた場合は、エアコンが故障してしまっている可能性が高いといえます。
エラーコードの読み取り方
ダイキンのエアコンは、エアコンが止まってしまった原因を示すエラーコードをリモコンで読み取ることができます。
具体的なエラーコードの見方は以下の通りとなります。
【STEP1】室内機の運転ランプが点滅していることを確認する
エラーコードはエアコンがエラーで止まっている(運転ランプが点滅している)状態で読み取る必要があります。
運転ランプ以外のランプ(タイマー、ストリーマ、内部クリーンなど)の点滅は故障を示すものではなく、別の機能のお知らせとなっています。
エラーコードの読み取りは運転ランプが点滅していることが条件となりますので、まずは運転ランプの状態を確認してみてください。
【STEP2】リモコンを室内機に向けて「取消(終了/取消)」を長押しする
エアコン室内機の電源ランプが点滅している状態で、リモコンを室内機の方に向けます。
リモコンを室内機に向けた状態で、リモコンの「取消」または「終了/取消」ボタンを長押し(約5秒間)していきます。
すると、「ピー・・・」という電子音がして、液晶画面に2桁の英数字が表示されます。
【STEP3】エラーコードを読み取る
この状態でリモコンの「取消」または「終了/取消」ボタンを短く押していくと、「ピッ、ピッ、・・・」という音と主に液晶画面に表示されている英数字が変わっていきます。
途中、「ピー・・・」という連続音がなった場合、その時に表示されている英数字が不具合の原因を示すエラーコードとなります。
ダイキンルームエアコンでよくある故障のエラーコードは以下の通りとなります。
エラーコード | 不具合内容 |
00 | 本体正常 (本体以外の不具合) |
E7 | 室外ファン異常 |
F3 | 圧縮機異常 |
U0 | 冷媒ガス異常 |
U4 | 通信異常 |
修理料金の相場
上記の方法でエラーコードを読み取ることで、おおよその不具合原因や修理内容を把握することができます。
以下に、ダイキンのメーカーHPで公開されているエアコン修理料金を紹介しておきますので、エラーコードの内容を参考にしながら修理費用がいくらぐらいになりそうか確認していきましょう。
室外機制御基盤 | 13,800~ 27,000円 |
室外機ファンモーター | 15,800~ 28,000円 |
冷媒ガス漏れ | 13,800~ 27,000円 |
室内機マイコン | 13,800~ 27,000円 |
室内機ファンモーター | 27,800~ 33,000円 |
冷媒回路 | 17,800~ 100,000円 |
リモコン | 2,000~ 10,000円 |
水漏れ | 27,800~ 37,800円 |
室内機ルーバー | 5,800~ 19,000円 |
室内機前面パネル | 8,800~ 32,000円 |
※2020年9月時点の調査内容
※修理費用(技術料、部品代、出張料含む)は税抜、目安です。
※修理時間は故障の程度やスタッフの熟練度によって変わってきます。場合によっては、エアコンを取外して持ち帰っての修理が必要な場合もあります。
上記の修理料金の金額の幅があるのは、故障原因やエアコンの状態によって部品交換が1つだけではなく複数になることがあったり、エアコンの設置状況(室外機の高所設置など)によっては追加の割増料金が発生することもあるからです。
一番確実な修理方法としては故障が疑われるパーツ全てを丸ごと交換するという方法で、メリットは確実に短時間でエアコンを修理することができますが、交換部品点数が多くなるため修理代金が高くなってしまうデメリットがあります。
上記の方法は、各種保証を使ったメーカーサポートによる修理(お客さんに迷惑がかからないようにしたい、費用はメーカーや販売店が負担)で行われることが多い印象です。
逆に保証が切れてしまって、お客さんが修理料金を負担する有償修理となる場合は、エラーコードの読取りや故障症状などから故障箇所を推定(可能であれば特定)し、最適な順序でパーツ交換や補修を行い、エアコンが正常復旧するか確認していく流れで修理を行っていくのが一般的となります。
この場合、1回目の修理(1つのパーツ交換)でエアコンが直れば安く早く直って良かった、2回目(2つ目のパーツ交換)でエアコンが直れば普通、運が悪ければ3回目のパーツ交換が必要になって、結局、修理期間が長びいたあげく、修理料金も高くなってしまうという可能性もあったりします。
どの方法がベストなのかということについては、エアコン修理業社の経験からある程度のアドバイスはできますが、最終的にどの方法で修理をしていくかということについては、エアコン修理業社の人と話し合いながら決めていく形となります。
エアコン修理はパーツ交換してすぐ直る場合が多いですが、こういった不確定要素もあるということを基礎知識として知っておきましょう。
メーカーサポートの連絡先
ダイキンのメーカーサポートの連絡先は以下の通りとなります。
コンタクトセンター | 0120-881-081 (フリーダイヤル) |
受付時間 | 24時間365日 |
サポートページ | サポート|DAIKIN |
取扱説明書の ダウンロード | 空調製品情報検索サイト|DAIKIN |
ダイキンはサポートが充実しているのが特徴で、コンタクトセンターは24時間年中無休で電話受付を行っています。
ただし、夏場などは電話が混雑していることが多いですので、その場合はサポートページ内にあるメールフォームからも問い合わせを行うことができます。
リコール情報も確認しておきましょう
一部のダイキンエアコンに、リコールが実施されています。
故障の原因がリコール内容と一致する可能性もありますので、修理を依頼する前に一度以下のサイトでリコール情報も確認しておきましょう。
リコール対象機種であればメーカーによる無償点検修理となる可能性がありますので、修理の依頼はメーカーサポートでその旨を伝えていきましょう。
まとめ
今回は、ダイキンエアコンの故障原因の調べ方と修理費用相場まとめについてお話しました。
今使っているエアコンの故障が考えられる場合は、まず上記の内容をチェックし、ちょっとしたことが原因になっていないか確認してみてください。
シーズン中は修理や取替工事(新規購入)が混雑してしまっているため、思っている以上に時間がかかってしまうものです。
エアコン故障は早め早めの対応がキモとなりますので、是非参考にしてみてください。