夏の暑い日、エアコンをつけても部屋が涼しくならない…そんな経験はありませんか?もしかしたら、エアコンのガス漏れが原因かもしれません。
エアコンのガス漏れは、様々な原因で起こります。今回は、エアコンの専門家であるtaichanが、家庭用エアコンで起こるガス漏れの原因を4つ、わかりやすく解説します。
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▶ステップ1:状況確認
エアコンが効かない場合の故障診断を行います。
エアコンが効かないのですね。まずは今の状態の確認を行いますので、以下の中から症状を選んでください。
冷媒ガスって何?エアコンが動く仕組み
エアコンは、室内機と室外機が銅配管で繋がっていて、冷媒ガスを循環させることで熱を運び、部屋を冷やしたり暖めたりしています。
冷媒ガスが漏れてしまうと、エアコンは正常に動作しなくなってしまいます。
エアコンの冷媒ガス漏れの主な4つの原因
ここからは家庭用のエアコンの冷媒ガスが漏れてしまう主な4つの原因についてお話していきます。
1. 配管の接続不良
家庭用のエアコンでは、冷媒ガスを運ぶための配管を接続する際に、「フレア加工」という特殊な加工を施した銅管を、「フレアナット」という部品で締め付けて接続します。
この接続方法は、しっかりと締め付けることで、基本的には冷媒ガス漏れが全く発生しないように設計されています。
しかし、エアコンの設置や移設、分解洗浄などの際に、この接続部分がしっかりと締め付けられていなかったり、配管が傷ついていたりすると、冷媒ガスが漏れてしまうことがあります。
室内機側の配管接続部
室外機側の配管接続部
経験豊富なエアコン業者の場合、この接続部からの冷媒漏れが後々のクレームに繋がることをよく理解しているため、最適な取り付け手順や締付けトルク管理など、慎重に作業を行います。
しかし、経験の浅い業者や、DIYでエアコンの移設や分解洗浄を行う場合は、適切な工具や技術がないため、接続不良による冷媒漏れが起こりやすくなります。
家庭用エアコンの冷媒漏れのほとんどは、このような配管の接続部からの漏れです。この場合、単に冷媒ガスを補充するだけでは、すぐにガスが漏れてしまい、エアコンが冷えなくなってしまいます。
正しい修理方法は、まず冷媒ガスが漏れている箇所を修理し、その後で冷媒ガスを補充することです。
2. 配管腐食による冷媒漏れ
エアコンの配管は、長年使用していると、金属が錆びてしまう「腐食」によって穴が開き、そこから冷媒ガスが漏れてしまうことがあります。
特に、海岸地域や温泉地では、配管の腐食が早まる傾向があります。
・海浜地区など塩分が多い所(腐食による冷媒漏れの原因になります。)
・温泉地など硫化ガスが発生する所(腐食による冷媒漏れの原因になります。)
また、エアコンから出る水を排水するためのドレンホースを、直接汚水配管に接続している場合は注意が必要です。下水道で発生したアンモニアなどのガスが、エアコン内部の金属を腐食させてしまうことがあります。
室外機の腐食がひどい場合は、室外機を丸ごと交換することも考えなければなりません。しかし、ルームエアコンの場合、室外機だけを交換するよりも、エアコン全体を買い替えた方が安い場合も多いです。
なお、海岸地域などにお住まいの場合は、オプションで「耐塩害仕様品」を選ぶことで、配管の腐食を遅らせることができます。耐塩害仕様品は、潮風によるサビや腐食に強い素材を使用しているため、エアコンを長く使うことができます。
海沿いの場所では潮風の影響により室外ユニットがサビや腐食が発生しやすくなります。そのため、耐塩害仕様室外機は外装部品や内装部品など潮風によるサビ・腐食に強い素材を採用し長期間持続させることができます。
【ガス漏れ原因3】配管折れやピンホールからの冷媒漏れ
稀に、冷媒ガスが通っている配管が折れたり、配管に小さな穴(ピンホール)が開いたりして、そこから冷媒ガスが漏れてしまうことがあります。
また、配管にピンホールと呼ばれる針で刺したような小さな穴が開いてしまうこともあります。これは、製品の初期不良である場合もありますが、最近ではエアコンを一日中つけっぱなしにしている場合に多く発生しているようです。
エアコンを長時間運転すると、配管に熱や振動が加わり続け、金属疲労を起こしやすくなります。これがピンホール発生の原因の一つと考えられます。
配管の折れやピンホールによる冷媒ガス漏れの場合、メーカー保証(冷媒回路5年間)で修理してもらえることがあります。保証期間内であれば、無償で修理してもらえる可能性があるので、一度保証書を確認してみましょう。
4. 圧縮機内での冷媒漏れ
エアコンには、「圧縮機」という、冷媒ガスを圧縮して循環させるための重要な部品があります。家庭用エアコンでは、室外機に「スクロール式」と呼ばれるタイプの圧縮機が搭載されていることが多いです。
この圧縮機は、長年使用していると、内部の部品がすり減ってしまい、新品のときよりも圧縮効率が落ちてしまいます。
圧縮効率が低下すると、冷媒ガスを循環させる力が弱くなり、熱交換がうまくいかなくなります。そのため、冷房が効きにくくなり、部屋が涼しくならないにもかかわらず、電気代は高くなってしまいます。
こうなってしまうと、冷房が効かず部屋が涼しくならないのに電気代は年々高くなってしまうということになります。
注意しなければならないのは、このケースの場合、冷媒ガスがエアコンの外に漏れ出しているわけではないため、エアコン内部の冷媒ガスの量は変化がないということです。
そのため、冷媒ガスを補充してもエアコンの性能は回復しません.
家庭用エアコンでこのような症状が出る場合、エアコンを設置してから10年以上経過しているケースがほとんどです。エアコンの耐用年数は一般的に10年程度と言われているため、圧縮機の交換が必要な場合は、修理よりも買い替えを検討する方が良いでしょう。
冷媒ガス漏れでよくある質問Q&A
- Qエアコンの使い方が原因で冷媒ガスが漏れてしまうことがありますか?
- A
いいえ、基本的にはありません。ただし、掃除などの際に室外機を自分で移動させた場合、配管に無理な力が加わると、配管が折れたり、接続部が緩んだりして、ガス漏れが起こる可能性があります。
taichan地震や洪水などで室外機が転倒した場合は、自分で対応せず、プロに任せることをおすすめします。
まとめ
この記事では、家庭用エアコンのガス漏れについて、以下の4つの原因を解説しました。
- 配管の接続不良: エアコンの取り付けや移設、分解洗浄など、配管を触る作業で起こりやすいです。
- 配管腐食による冷媒漏れ: 海岸地域や温泉地など、腐食しやすい環境で使用している場合に起こりやすいです。
- 配管折れやピンホールからの冷媒漏れ: 配管が折れたり、小さな穴が空いたりすることで起こります。
- 圧縮機内での冷媒漏れ: 圧縮機の内部で冷媒が漏れ出すことで起こります。
エアコンの冷媒ガスが漏れているかなと思ったら、早めに専門業者に点検を依頼しましょう。
【メーカーサポートの連絡先一覧】
エアコンのプロが答える!お悩み相談室【エアコンが効かない】- 無料相談事例公開 –
エアコン、もしかして故障…? そんな時は焦らずこの【5ステップ】!
~故障原因・修理可否を解説~
エアコンの調子が悪いと感じたら、まずは落ち着いて状況を把握しましょう。
電源が入らない、ランプが点滅する、異音がする、冷風が出ない、水が漏れる…など、具体的な症状は何でしょうか? 慌てずに、これからご説明する5つのステップに従って、一つずつ問題を解決していきましょう。
大手電機メーカーで培った知識と15年以上の経験を持つ、エアコンの故障診断のエキスパート、taichanが、あなたのエアコンのトラブル解決をサポートします。
ステップ1:状況確認 - どんな症状が出ているか把握しよう!
まずは、エアコンが完全に故障しているのか、それとも一時的な不具合なのかを確認しましょう。
具体的な症状を把握することが重要です。「冷えない」「異音がする」「水漏れする」「ランプが点滅している」など、どのような症状が出ているかを具体的に確認しましょう。
エアコンの型番や購入時期、保証期間なども確認しておくと、後のステップで役立ちます。 修理費用の概算額を把握するために、メーカーのお客様サポートに問い合わせてみましょう。
【メーカー別】お客様サポートの連絡先一覧
(↑クリックすると、主要メーカーのサポート窓口連絡先と修理費用相場、故障時の対処法などをまとめたページが開きます)
メーカーのサポート窓口に連絡し、症状を伝えてみましょう。
電話口でおおよその修理費用を教えてもらうことができる場合があります。
なお、ご自身のエアコンの不具合状況を詳しく知りたい方は、こちらの診断ツールを使ってみましょう。
>>エアコンの不具合状況を診断する(スマート診断ナビ)
(↑クリックすると、エアコンの不具合状況を診断できるページが開きます)
ステップ2:修理できる?できない?
エアコンの症状を把握したら、次は修理が可能かどうかを判断しましょう。
- 自分で判断できない場合は、専門家に相談!
エアコンの内部構造は複雑で、素人判断は危険です。メーカーのサポート窓口や信頼できる修理業者に相談し、正確な診断を仰ぎましょう。 - 修理不可の場合も…
エアコン本体の劣化や部品の供給終了など、修理ができないこともあります。また、修理費用が高額となる故障(コンプレッサーの故障など)の場合も、買い替えを検討する必要があります。
スマート診断ナビを使えば、使用年数や設置状況などから修理の可否を診断することができます。
エアコンが修理できるかどうか診断できるツールはこちら
>>エアコンの修理可否を診断する(スマート診断ナビ)
(↑クリックすると、エアコンの修理可否を診断できるページが開きます)
ステップ3:業者選びのポイント! 優良業者を見つけるコツ
修理または買い替えと決めたら、次はどの業者に依頼するか?が重要になります。
修理または買い替えを依頼する業者を選びましょう。 メーカーのサービスセンター、家電量販店、街の電気屋さんなど、様々な選択肢があります。それぞれの業者の特徴を理解した上で、実際に見積もりを取り、費用やサービス内容を比較しながら検討していきましょう。
修理業者を比較する
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(↑クリックすると、修理業者を比較できるページが開きます)
エアコン修理の流れはこちら
>>エアコン修理の流れを確認する
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最適なエアコン選びのポイントをチェック!
>>最適なエアコン選びのポイントをチェック!
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ステップ4:アフターサービス - 保証とメンテナンス
業者を決めたら、アフターサービスについても確認しておきましょう。
修理や買い替え後の保証期間やメンテナンスサービスの内容などを事前に確認しておくことで、安心してエアコンを使用することができます。
延長保証サービスの内容はこちら
>>延長保証サービスの内容を見る
(↑クリックすると、延長保証サービスの内容を確認できるページが開きます)
ステップ5:予防対策 - エアコンを長持ちさせるコツ
最後に、エアコンを長く快適に使うための予防対策について解説します。
エアコンの故障を予防するためには、定期的な清掃やメンテナンスが重要です。 フィルターの掃除や室外機周りの掃除などをこまめに行いましょう。清潔な状態に保ち、エアコンにかかる負担を軽減することで、エアコンの寿命を伸ばすことができます。
自分でできるエアコンメンテナンス方法はこちら
>>自分でできるエアコンメンテナンス方法
(↑クリックすると、自分でできるエアコンメンテナンス方法を確認できるページが開きます)
最後に、エアコンのプロとして、一つだけアドバイスさせてください。
エアコンの調子が悪い時は、誰でも不安になるものです。 この記事で紹介した5つのステップを参考に、落ち着いて行動すれば、きっと快適な生活を取り戻せます。
約10年に一度訪れるエアコンの買い替えは、住環境を改善するチャンスでもあります。 日頃からどのような空気環境を作りたいかを考えておくことも大切です。
いざという時は、信頼できる業者に相談しましょう。 そして、困ったことがあれば、いつでもtaichanにご相談ください。
>>無料相談はこちら