エアコンが効かなくなる原因の多くは、配管のフレア継手部分からの冷媒ガス漏れです。
冷媒ガスが漏れているかどうかの確認方法は、主に3つあります。
- ガス漏れを泡で目視確認
(洗剤、ギュッポフレックスなど) - テスターで冷媒ガスを吸引して検知
(冷媒ガス漏れ検知器など) - オイルに蛍光剤を添加後、紫外線を照射して確認
(蛍光剤など)
今回は、エアコンの冷媒ガス漏れの具体的なチェック方法についてお話していきます。
この記事の監修者「taichan」
エアコンの困った解決!15年以上の実績を持つ空調のプロ「taichan」があなたの快適な暮らしをサポートします。大学院でヒートポンプの研究を行い、特許も複数取得。大手電機メーカー勤務後はエアコン取付修理の実務経験も積んでいます。エアコン選び、使い方、故障・トラブル、クリーニング、省エネまで、どんなお悩みにもお答えします。【保有資格】電気主任技術者、電気工事士、冷凍機械責任者など
ガス漏れを泡で目視確認する
ガス漏れを確認する一番簡単な方法は、配管の接続部に水で薄めた中性洗剤をたっぷりかけて、接続部からプクプク泡が出てこないか確認する方法です。
こんな感じで継ぎ手のところに薄めた洗剤をかけてやると、冷媒漏れを起こしている場合、「プクッ、プクッ・・・」という感じで小さな泡が継ぎ手の隙間から出てきます。
古典的な方法ですが、かなりの確率で冷媒漏れを見つけることができます。
ただし、冷媒漏れの量が多すぎる場合、勢いが強くて泡にならないケースもありますし、完全に配管内のガスが抜けきってしまっている場合、冷媒が漏れていないので泡も出てこないという事もあります。
エアコンがちょっとでも効いている間はこの方法で対応できると思いますので、一度試してみるといいと思います。
なお、洗剤の他に「ガス漏れ検知剤」などとネットで検索すれば、ギュッポフレックスなどのガス漏れチェック専用スプレーを購入することも可能ですので、ご参考まで。
冷媒ガス検知器で確認する
次に紹介する方法は、冷媒ガス検知器という道具を使ってガス漏れ箇所を特定する方法です。
先程の洗剤を使った目視確認をするためには、銅配管を露出させなければリークチェックできませんでした。
ですがが、このガス漏れ検知器を使えば、配管カバーに小さな穴を開け、そこに検知器を挿入するだけで、ガス漏れがあるかどうか(ガス漏れが合った場合、”ビー”という音が鳴る、ランプが光る)を確認することができます。
このようなガス漏れ検知器はかなり微量なガス漏れまで検知することが可能(年に数gのガス漏れまで検知可能、エアコンには数百gの冷媒が入っている)です。
ネットなどで数千円で購入できますので、実験的に購入してみるというのもいいと思います。
蛍光剤を使って確認する
その他のガス漏れチェック方法としては、エアコン配管内にリークチェッカーと呼ばれる紫外線などに反応して光る物質を入れ、配管の外側から紫外線ライトを当てながら、漏れ出したところを見つけるという方法もあります。
ただし、この方法は配管内に蛍光材を注入する必要がありますし、目視確認するために紫外線ライトを使う必要もあります。
自動車のエアコンのガス漏れチェックなどでは使われたりすることもありますが、家庭用のエアコンでは余り使われていない方法となります。
よくある質問Q&A
Q;冷媒ガス漏れは音でわかりますか?
A;大量のガスが漏れ出しているときは「シューッ・・・」という感じの音がします。
ただし、冷媒ガス漏れはスローリーク(ゆっくりとちょっとづつ漏れ出すこと、年に数~数十g程度)のことが多いため、ガス漏れによる音は小さすぎて聞き取ることができません。
また、冷媒ガスが漏れてしまうとエアコンの性能が低下するため部屋が中な冷えてこないため、エアコンは部屋を冷やそうとフル稼働するようになります。
以前より室外機の運転音がうるさく感じられる場合は、冷媒ガス漏れの可能性があります。
Q;冷媒ガス漏れは匂いでわかりますか?
A;冷媒ガスそのものは無臭ですが、冷媒ガスと一緒に充填されている油は多少匂いがします。
配管の継手部分などがベタついていて油っぽい匂いがしているような場合は、冷媒ガス漏れの可能性が高いでしょう。
まとめ
エアコンの冷媒ガス漏れチェックは、リークチェッカーやガス漏れ検知器などを使って簡単に確認することができます。
なお、冷媒ガス漏れの修理方法についてはこちらの記事が参考になります。